勉強漬けの毎日
しかし考えてみれば、大変な生活である。たとえば六年生のときの信介。朝七時までには学校にいって、朝練のサッカー。学校の授業が六時限まで。放課後またサッカー。クラブのある日はバスケットボール。それから塾に行って、百六十分の授業。土曜日、塾は休みといっても、翌日には日曜テストが控えている。富久家では土曜日に外食することが多かった。しかし、翌日にテストを控えている信介は、家族三人を送り出し、一人家に残って勉強するのが常だった。
「授業はいろいろありますが、特別コースでいうと、週四回。月、火とやって、水曜日に休んで、木、金(注・信介の時代は、月、火、水、金と授業があった)。土曜日は自分の時間で、日曜日にテスト。それが終わるとテストの解説授業があるから、そこで復習。翌週は次のカリキュラムに進んでいく。で、木曜日に答案が返ってきます。そうすると答案に対してバツ直しを、バツだったものを復習しなければいけない。それらを毎週毎週、五年生と六年生で一年四十週ずつですから、八十週繰り返してやるわけです。