寝ている日ももちろんありましたけど、聞いてるときもある。担任のぼくの授業だからなのかな、ちゃんと教室にいましたよ」
しかし高校一年のときの担任、村上健は正反対である。
「高一のときは、授業中は結構おしゃべりしていたんですよね。すごく印象に残っていて、富久君と他の二人がくっついてゴジャゴジャ、ゴジャゴジャしゃべってるんですよ。何度も私は注意しました。だから、一匹狼だった部分もあるんだろうとは思うんですけど、高一のときの少なくとも英語の授業中は、割合おしゃべりはしていた」
「結構ぼくらには話しかけてきましたね、授業中とかも話しかけてきて、勉強とは関係なかったですが。だから、教室の中でおとなしいというイメージは、ぼくは受けなかったですね。というか、教室の後ろにどかんと座って、スポーツ新聞読みながら、堂々としていたという印象です。一回、先生にメチャメチャ怒られて、『出ていけ』といわれて、富久はほんとに荷物まとめて出ていこうとしたんです。そしたら先生が引き留めて、『本当に出て行くことはないだろう』と。