将来の夢
インタビューの中で、将来どうしたいのかも聞いた。最後にそれを紹介しようと思うが、その前に、親にとっては子どもに何かを期待する、ということが難しくなってきている時代であることはいっておかなければならない。めまぐるしく変転している世界に身を置かざるを得ない身として、もし何かを子どもに期待をするとしたら、勢い抽象的にならざるを得ない。インタビューに応じてくれた親の世代に属する人たちも、「社会生活がきちんとできる子になってくれれば、それでいい」とほとんどの人が答えている。
子どもたちにとってもその描きにくさは変わらない。それに、この年代で将来を見越して生きるということは、それほど数としては多くないということもある。「やりたいことがないことが悩み」という人もいた。「当面の目標は、大学に入ること」という答えが返ってきても、それはむべなるかな、である。
さて――
「多分物理系に進むと思うんです。進みたいなと思ってるんですけど。できればNASAとかに行って、宇宙関係のことをやってみたい」