六年生のときには五十メートル六秒台、百メートル十二秒台の走力があった。身体的にも小学校三年までは身長で全国平均より約十センチ高く、体重は約五キロ重い。その後、三年から四年にかけて、九・二センチ、四年から五年にかけて、十二・六センチ、五年から六年にかけて七・三センチ背が伸びている。六年のときは身長百六十五・五センチ、体重五十五キロあり、平均身長より二十一・七センチ高く、平均体重より十二・八キロ重かった。だが、中学に入ってからはほとんど伸びが止まり、高校二年のときはほぼ平均だった。小学校三年から中学校一年までの集合写真では、いつも頭ひとつ出ている。身体の成長はかなり早かった。
六人をごぼう抜き
身体は大きい。それなりに鍛えてある。もともと身体能力は高い。そんな信介の力をまざまざとみんなに見せつける絶好の機会が六年生の秋に訪れた。三ツ沢競技場で開かれた横浜市の児童体育大会、四百メートルリレー決勝である。そこで、鮮やかな六人のごぼう抜きを演じる。