おれがちょっと蹴るのを間違えたら、『それ遠い』とかいって、『これは間違っている』といえば、計りだしたり。『そんなに変わらないのによ』とかいってみたり。とにかく、小学校全体の男子がひとつのグループでしたので、いっぱい友だちがいたんですよ。おれは小学校がいちばん楽しかったと思います。ランドセルがサッカーゴールの横に山のようになるくらい人が集まって来て、知らないやつも入って来たりして。練習は朝も昼休みもやりました。学校から帰って、『じゃあ、何時に集合な』とかいって近所の公園に集まるときにも、サッカーボールを蹴りながら来るんですよ。夜までやったりしてました、ボールがほとんど見えないのに公園でボールを蹴って。それで、『じゃね』とかいって、各自がボールを蹴りながら家に帰って行く。で、あいつが『もっと上手くなりたい』とかいって、一人でボール蹴ってたこともあって、たまたまおれが、チャリンコで通りがかって、それで一緒にやったこともありますね。おかしいですよ、あの時代は、サッカーばっかで」(角洋平)