少年野球クラブが終わるのが四時くらいで、それまで小学校のグランドが使えませんでしたから、それまで近くの公園に行って、特訓とかいって、ジュース飲みながら、お前は、ここがいいとか悪いとか話し合っていました。いろいろありましたけど、おれはプロになりたいという話から始まって、彼は知識がすごいんですよ、サッカーに対する。おれが知らないようなことをベラベラしゃべって。それを聞いたとき頭がいいんだなこいつ、と思いましたけど、ぜんぜん訳わかんなかった。『おれはジュニアユースに入って、プロになるためにユースに入り、できれば留学もしたいんだ』と。『おまえはスピードがあるから、それをいかせるといいな』とか。サッカーで金をかけて遊んだりもしました。たとえば、PK合戦をやって、勝った方が二十円で、たまってくるとガキのころは百円でも大金でしたから、結構必死にやっていました。多分おれの方が勝ち越していたと思います、微妙におれの方が。バスケットでもそういうことをやって、楽しかったですね。『PKだとおまえ強いからバスケットやろうぜ』といわれてやりました。富久は賭事に対しては貪欲でしたね。