堺井 そこの詳しい事情はわかりませんけど、意外と富久君が『リレーで頑張る』といったかもわからない。それはそれで信介君らしいところがもしかしたら、あったかもしれませんね。

上田 いつもみんなで協力して何かをやるというところがありましたね、富久君。

堺井 そう。もしかしたらそういうことあるかなと。でも、作文の最後のところで、準優勝のカップが欲しいと書いていますけど、カップを上げたかったですね(注・十七ページ、信介の作文参照)。

上田 ほんとすごかった。でも、電車の中ではひっそりと、といっても、自分でも心の中では頑張ったという充実感もあっただろうしね。

堺井 だから、帰りの電車の中で上田先生にそういうふうに声を掛けていただいて(注・二十三ページ参照)やっぱり嬉しかったと思いますよ。わかっている方があったと思うと、大人でも嬉しいですから。

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