いくら探しても見付からない。だから、俺はお前に別れは告げない。お前は俺たちの心の中で生き続けているから。

小学校の時、悪ふざけして、ガラスを割ったりしたよな? でも、勉強やスポーツが何でも出来て、俺達の面倒を見てくれていたお前は俺達の『ヒーロー』だった。
 昨年の正月、引っ越した『三ツ沢』の家から『別所』の俺の家まで、ボクシングを始めたから『ロードワーク』だと言って走ってきたよな? 驚いた。富久らしいなと思った。また一段とたくましくなっていたお前がうれしかった。友達を集めて、一晩夜明かしして語り合い楽しかった。お前は俺達といると、『最高だ』と言ってくれた。俺達はお前に巡り合えたこと、親友でいられることを誇りに思う。
 また、俺達の所に『ロードワーク』をしながら、会いに来て欲しい、『元気か?』と言って。」(元別所小学校六年二組 山田達郎)

 「過去を振り返ってもしょうがないことだけど、あの日、あれが前から突っ込んできたのなら、お前は得意の右ストレートやハンドオフで切り抜けていたと思う。

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