「ジムに来ると、すごい集中して練習してたから、ボクシングのことばっかり考えていたんだと思うんですよね。頭もすごくよくて、そういう人ってスポーツは駄目だろうっていわれるじゃないですか。で、それを克服したいというか、スポーツもできて、勉強もできる人間になりたいというようなことはいってましたね」(川嶋勝重)

 いずれにしろ、高校生としてはボクシングにかけるテンションが飛びぬけて高かった。
「彼がボクシングを続けていたのは、試合をやりたいとか、喧嘩が強くなりたいとか、ボクシングをやっているのはカッコいい、ということがあったと思う。そういうことで、高校生活は、ボクシングを主体にしてやってたんじゃないですか。だから、普通の高校生とはぜんぜん違いますよ。しゃべり方も違うし、自分の意見ははっきりいって来るし、ボクシングへの集中力もすごくあって、強烈な印象が残っています。やっぱ、頭のいい人というのは、集中力があるから勉強できるわけじゃないですか。そういうことができるから、ボクシングにもそれが出ますよね」(大橋秀行)

目次
- 231 -