「富久はボクサーとして気の強い、パンチを秘めた、決して上手くはないんですけど、その気持ちとパンチとで勝負するタイプだったと思うんです。だけど、ボクシングを覚えていくというのは、まだまだこれからだった」(松本好二)

「身体ががっちりして、パンチ力はある方かなっていう。でもちょっとガードが低くて、打たれ脆いところもちょっとあるかなーみたいな。でも研究熱心な人でしたので、たとえば、相手のパンチをかわしてボディーブローを狙う練習をひたすらしてたこともありました。アマチュアのボディーが弱いというのは、前から富久さんがいってたことなんで、そこを狙った練習をしていましたね」(岩永大)

「富久君はスピードがあった、結構パンチも。で、パワーだけじゃ駄目だから、スピードとそれを試合の中で上手く発揮できる練習したり、タイミングを研究したり。棒立ちになって腕をブンブン振り回すんじゃなくて、違う角度からでも打てるようになるためにはとか、そういうふうなことをよく話しました」(望月)

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