最初五十メートル走があって、七秒五以内のものは第一次選考に入るんですが、富久はすさまじく速くて、トップぐらいの成績で受かった。富久は次の試験に早く呼ばれたから、『あいつ受かるんだろうな』とビビッてたんですよ。そこで試合をやって、受かるかどうかが決まるんです。おれはリフティングとか技術的なところで受かったんですが、天間とかTFは落ちちゃった。富久は受かっただろうなと思っていたんですが、敗者復活戦の方でおれと同じチームでやることになった。これならいけると思ったんですけど、その時点に残っているやつはみんなクソエリートなんですよ。そん中でおれらは、おれがアシストしてあいつが決める、ということでアピールしたんです。で、得点もできて、これ受かるかな、と思っていたんですが、やはり基礎的なことができていなかったんですね、不合格だったんです。中学でも続けていれば、いいコンビになれたと思いますね、富久とは。足が速かったから、あのパスの感覚は一生の思い出という感じですね。六ッ川西とフリューゲルスのときのパスは」(角洋平)