どちらかというと色白なので、顔を真っ赤にして大きな声を出したり笑ったりしていたのを思い出します。漢字小テストでは、いつもいちばん早く持ってきて(書いてきて)どんどん合格してつぎへ進んでいた。なんでもかんでもできてしまうので、できない子の気持ちがなかなか分からず、イライラすることもあった。サッカーが大好きで、サッカーソックスをよくはいていたように記憶している。リレーの選手でした。練習も一生懸命やっていました」と記している。
教師との確執
信介は落ち着いた、手の掛からない子どもだった。それは両親が認める点でもある。リーダーシップを進んで取るようなタイプではなかったが、人が自然と集まってきた。人望はあった。それでも六年生のときは知佳の目撃にもあるように先生との折り合いはあまりよくなかった。中学受験を控えていた信介は教室で手を挙げることも、宿題をやっていくこともなかったからだ。授業中は塾の勉強、問題集をひたすらやっていた。教師も人の子、無視されたも同然だから、そこのところが気に入らなかったのかもしれない。同じ教師の立場として上田美奈子はこう発言する。