身をもって知ります。与えられたテーマに対して、多角的な視点を身につけることで、学力のバネである柔軟な思考力を育む。これが『らせん型カリキュラム』の意味なのです」(『四谷大塚二〇〇〇年度入室案内』より)
 ただし、社会科はこうした方式に馴染まないので、地誌、日本の歴史、公民、時事、国際単元と直線的に進む。

帰りは父親と


信介は四年生のときには、当時住んでいた弘明寺からひと駅の上大岡にある教室に通っていた。四谷大塚は選抜試験(四谷大塚ではこれを「入室テスト」と称している)がある。信介は二番で合格した。四年生は「ジュニアコース予習教室」とよばれ、月曜日は算数、水曜日は国語を、それぞれ午後五時二十分から七時四十分まで(六十分授業が二回。休憩二十分の間に食事)、土曜日は午後三時十分から五時まで社会と理科(各五十分。休憩十分)をそれぞれ勉強した。土曜日は午前中毎週テストがあった。この段階での授業は「学ぶ習慣をつけること」に主眼を置いて行われ、学ぶ楽しさを子どもたちに教えている。

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